2022年 秋期 プロジェクトマネージャ 午前 問12

工場の生産能力を増強する方法として、新規システムを開発する案と既存システムを改修する案とを検討している。 次の条件で、期待金額価値の高井案を採用するとき、採用すべき案と期待金額価値との組合せのうち、適切なものはどれか。 ここで、期待金額価値は、収入と投資額との差である。

[条件]

  • 新規システムを開発する場合の投資額は100億円であり、既存システムを改修する場合の投資額は50億円である。
  • 需要が拡大する確率は70%であり、需要が縮小する確率は30%である。
  • 新規システムを開発した場合、需要が拡大したときは180億円の収入が見込まれ、需要が縮小したときは50億円の収入が見込まれる。
  • 既存システムを改修した場合、需要が拡大したときは120億円の収入が見込まれ、需要が縮小したときは40億円の収入が見込まれる。
  • 他の条件は考慮しない。

採用すべき案 期待金額価値(億円)
既存システムの改修 46
既存システムの改修 96
新規システムの開発 41
新規システムの開発 130


答え ア


解説
それぞれの期待金額価値を求める。

  • 新規システムの開発
    180億円×70% + 50億円×30% - 100億円 = 41億円
  • 既存システムの改修
    120億円×70% + 40億円×30% - 50億円 = 46億円
したがって、採用すべき案と期待金額価値との組合せは
採用すべき案 期待金額価値(億円)
既存システムの改修 46
になる。


キーワード
・期待金額価値

キーワードの解説
  • 期待金額価値(Expected Monetary Value、EMV)
    定量的リスク分析で用いられるリスクレベルの算出方法で、リスクが顕在化したときの影響金額と発生確率の積で求めることができます。
    ここで扱うリスクはプラスのリスクとマイナスのリスクがあり、プラスのリスクは影響金額を正、マイナスのリスクは影響金額を負で表します。

もっと、「期待金額価値」について調べてみよう。

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